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惇操短文。

何か、自己満足



やっと甘いのが書けた。(笑



本命は操惇だけどなぁ。










それは、久しぶりに遠乗りをした日だった。

鮮やかに空を彩る蒼天を軍務室で見上げるのは如何も勿体無い気がして、

珍しく仕事をサボって夏侯惇は曹操を遠乗りに誘った。



「それにしても、珍しい事も在るものよ」



喉の奥で可笑しそうにくつくつ馬上の曹操が笑う。

つられて、夏侯惇も頬を暖める。



この表情を見たいが為に、誘った。

最近は戦やら反乱やらで緊迫してる表情も妙に似合っていたが、

幸せそうに微笑するこの乱世の奸雄は、自分では信じられないほど愛しくて、



「偶には、良いだろう」



曖昧な返事で機嫌を探る。

それすら見通してたかの様に曹操はニヤリと表情を変える。



「素直でないな、元譲」



馬を止め、曹操が暫く蒼天を見詰めた。





「今日は、空が綺麗だな」





切なげに言い放すか細い姿は覇者と呼ばれてるいつもの姿とは重ね辛くて、

不意に、夏侯惇は曹操の隣に馬を並べた。





「孟徳」





名前を、呼んでみる。





「如何した、惇。 難しい顔をしよって」



天から目を背けずに曹操が調子良く笑い返す。

この男は何時も何を見据えて、何を見届けて生きてるのか。

それを知る術など自分には無い事を夏侯惇は嫌と言うほど自覚してた。

でも、



「無理をするな、孟徳」



曹操の方を向き、その小さな顎に手を寄せる。

一瞬不安と戸惑いが混じる其の瞳を夏侯惇は逃さなかった。



「御前は、考え過ぎる」



顎を引いて、顔を更に接近させる。

逸らされる事は無い、強い、鋭い視線。

その全てを自分の物にしたいと、夏侯惇は切実に思った。



口付けを、交わす。

初めてではない感触な筈が、今日は妙に胸の高鳴りを誘う。

馬から身を乗り出して交わされた自分の欲望を浅ましいと曹操は思うだろうか。





「元譲」





離された唇が夏侯惇の字を呼ぶ。







「良い天気だな」







「..ああ」









通い合う、二人の心境
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